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【特集 秋葉原再開発】 |
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<秋葉原のもつエネルギーを失わないためには「プロセス」から発想する街づくりが必要> |
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私にはいくつかの“肩書き”があって、その1つがこのリナックスカフェの社長としての
立場。ここは、ご承知のように、千代田区や大学、民間企業などが参賀する産・官・学の 協力プロジェクトです。リナックスというオープンソースをプラットフォームにして、 大手企業からベンチャー企業、NPO、さらには個人までが自由に出入りし情報交換や 技術交流を通じて、新しいビジネス価値を創造していこうという試みです。 これまでのビジネスモデルというのは、いかにゴールまでを最短距離・時間で突っ走る かという効率の追求ばかりでした。しかしながら、ゴールからではなくプロセスから発想すると、 ビジネスの風景は随分と違って見えてくるものです。そのことは、これまで私が多くの ベンチャー企業家と付き合ってきて痛切に感じたことでもあります。 彼らからはありきたりの発想、どこかで聞いたような計画しか出てこないのです。 そのことは街づくりについても言えます。この文脈を書き換えていかないと、 本当に面白いものは生まれないと私は考えています。 秋葉原というのは面白い街で、夜間人口が非常にに少ないことから分かるように、 みんな外から来る人たちです。いわゆる“オタク”と言われている消費者がいて、 それを当てこんだ電気屋さんやリテーラー、大手企業がいる。最近では少しアブノーマル なショップがいろいろと出てきて、それを目当てにやってくる人たちもいます。 リナックスカフェの前の通りなども、いつの間にかガレージにジャンクを広げて売るような ストリートマーチャントが出てきて、それが店舗化していくということで、この3年くらいで 急に人通りが増えました。もともと秋葉原は闇市からスタートしていますから、無秩序的に 人が集まって街がつくられてきたところがあります。 こういうプロセスはすごくダイナミックです。そのエネルギーの源泉をきちんと 押さえておかないとダメです。それらを排除してしまい、きれいなビルを建てて近代的な 街にしたところで何も生まれないし、少しも面白くないわけです。 リナックスカフェでやろうとしていることもまさにそれで、ビジネス価値を創造するための プロセスを共有しようとしているわけです。単にベンチャー企業をテイクオフさせることではない。 オープンソースというテーマをめぐって、サプライアーとユーザー、大手企業とベンチャー企業が 自由にアライアンスできる“カフェ”なのです。 つまり、ハコではなく、まずコンテンツありきなのです。ですから、私は街づくりの総合 プロデューサーといわれていますが、私の頭の中には街づくりということはあまりなくて、 産業振興と街づくりは一体だと思っています。 秋葉原はコンテンツを集積させるのにすごく面白い場所だと思っているのですが、 ITをテーマにしていくと、秋葉原にとどまらない、いろいろなロケーションとネットワークが つくれます。コンピュータでつながると、たとえばナノテクノロジーの集積地である 八王子と、リテールの街である秋葉原がアライアンスを組める。いままでは別々に存在していたものが ビジネスのプラットフォームを共有できるようになるわけです。 そういうことを、いま、実現しようと取り組んでいますし、デジタルミュージアムのようなものを 立ち上げたいとも考えています。 つまり、街づくりにおいても、効率ではなく、つくっていくプロセスにもう一度しましょう。 そのプロセスを楽しみましょうと言うことです。これは一種の運動ですから、いろいろな人が 参加する。出来る仕組みでないといけない。そこに住んでいる人たちがやるべきことですから、 デベロッパーが、開発して、そこに企業を誘致してくるというやり方は見直されるべきで、 新しいモデルを作らないと面白いものは生まれません。プロセスから発想すると言うことが大事で、 結果として成功か失敗かだけを問うべきではないと私は思います。 プロセスそのものがゴールなのですから。 |