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 打倒ウィンドウズ 打倒ウイルス
     日中韓 基本ソフト開発合意 
リナックスを採用

  【北京=東一真】日本、中国、韓国の情報通信関連省庁の局長会議が3日、北京市で開かれ、公開型のコンピューター基本ソフト(OS)の「リナックス」を基本としたOSを共同開発し、標準化していくことで合意し、10項目の合意文書に署名した。欧米中心に開発が進んできたソフトウエア部門で、3か国が手を組み、アジア主導のOSづくりを目指す。今後の活動を進めるために、3か国の民間企業が集まる「北東アジア公開型ソフト促進フォーラム」を設立することも決めた。情報通信分野で、日中韓の官民が手を組む初の試みとして注目される。

 コンピューターのOSは現在、米マイクロソフト社の「ウィンドウズ」が世界で圧倒的なシェア(市場占有率)を握り、OSを搭載するコンピューター会社は、マイクロソフト社との契約でも弱い立場に置かれている。

 これに対し、リナックスをもとにしたOSを開発する動きもあるが、こちらも欧米中心に進められており、日本、中国、韓国は開発競争から取り残される恐れも出ていた。

 こうした危機感を背景に、日本の経済産業省が中国、韓国に3か国の協力を提案した。会議には、経済産業省、中国の情報産業省、韓国の情報通信省の局長が出席。リナックスをはじめ公開型ソフトの発展と利用を3か国政府が積極的に推進することや、リナックスの政府調達を促進することで合意した。言明していないが、3か国政府が「ウィンドウズ」への対抗姿勢を鮮明にしたものと言える。

 日中韓が「ウィンドウズ」に対抗する基本ソフトの開発に合意した背景には、それぞれの国の事情がある。

 日本の狙いは主に安全対策だ。ウィンドウズはソフトの設計図を公開していないため、ソフトの欠陥やウイルス攻撃などに対し、独自の安全対策が取れない。コンピューターウイルスによる被害が相次いで起きていることから、日本政府はリナックスをもとに、外部からの攻撃に強いソフト作りを急ぐ。

 韓国は、ウィンドウズ依存から脱皮することで、自国の情報技術(IT)産業の競争力強化を狙う。

 中国の場合は別の問題を抱えている。中国では、国内で流通するソフトの多くが海賊版で占められている。中国政府は海賊版を一掃する方針を打ち出しているが、ウィンドウズはマイクロソフトにライセンス料を支払う必要があるため、無償のリナックスを基本としたOSの開発は、コスト面でも不可欠だった。


リナックス 
フィンランドの大学生だったリーナス・トーバルズ氏が1991年に開発したコンピューターの基本ソフト(OS)。ウィンドウズは、技術情報をマイクロソフトが一手に握っているのに対し、基本設計図(ソースコード)が無償で公開されているのが特徴だ。世界中の研究者らが改良を重ね、インターネットを通して最新の技術情報がやりとりされている

(2004/4/4 読売新聞より)

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