読んで頂きたい著書の紹介
「パソコンを隠せ、アナログ発想でいこう!」
著者:Dr・ノーマン(新曜社)
パソコンはどこで道を間違えたのか?
IT時代のハイテク・デザインを使いやすく、愉しいものにするDr・ノーマンの処方箋。
ハイテク世界の動きはあまりにも急速で、コンピュータをはじめとする近頃の道具は使うのが難しすぎる。
ハイテク企業は技術こそすべてといわんばかり、ユーザーはノイローゼ寸前だ。いまや、ノーマン博士と心休まる一刻をもつときがきた。
テクノロジー革命が進行するさなか、ノーマン博士はわれわれの側に、人間の側に立っている。(Dr・ノーマン)
|
前略
第1の問題は、パソコンは万人にとって万能であろうとすることである。
人の活動のすべてを、無愛想で均質化されたコンピュータの構造、すなわち、
ディスプレイ、キーボード、そして何かしらのポインティング装置という枠にはめこむ。
第2の問題は、その複雑さである。
一つの機器で多くのことをやろうとすると、複雑さが増す。一つの機器で世界中の誰をも満足させようとすると、さらに複雑さが増す。単体の汎用的なコンピューターというのは、一つの機器にすべてをやらせようという技術的な目標のために、簡単さ、使いやすさ、安定性を犠牲とした、大いなる妥協の産物なのである。
そして、通常私は何も計算しないのに、どうしてコンピューターが必要なのかということである。確かに私は何か書くのに必要だし、電子メールを習慣的に使うし、さまざまな活動にパソコンを利用している。しかし、この機械は押しつけがましいテクノロジーであり、私はテクノロジーに支配されたくない。私は私の人生を送りたいし、さまざまな活動や友達づきあいを楽しみたい。パーソナルだろうとなかろうと、今日のパソコンのようなコンピューターは欲しくない。確かに便利さは欲しいが、パソコンの支配は受けたくない。パソコンを倒し、コンピューターを打ち倒せ。それらはわれわれの人生を複雑にするだけだ。
毎年、コンピューターの会社は、今年度版のソフトにはこれがないとやっていけないような機能があるのだと、あなたを納得させる必要がある。これまでそれなしでやってきたというのに。さらに、あなたは今のソフトですでに満足しているので、新しいソフトでは古いソフトでできたことをすべて行う必要があり、その上それなしではやっていけないような新しい刺激的な機能を加えるのである。ハードウェアメーカーは、毎年システムをより強力に、メモリ容量を増やし、速くして、グラフィカルなディスプレイの能力を上げるが、もちろん、これらは、ひとたび使ったらもうそれなしではやっていけない、という新しい機能の数々をもつ新しいソフトを利用するのに、これらは必要不可欠なのである。毎年、今の、問題なく使えているソフトウェアに新しい機能が次から次へと加えられて新しくリリースされる。そして、毎年、より速くて、大きい、能力のあるハードウェアが必要となるようにされる。その結果、複雑さが確実に生み出されていくのである。
|
|